見てきましたよ、 超かぐや姫! 。
経緯はこれ。酒って怖いね。
存在自体はNetflix配信当初から知っていたけど、あんまり観ないタイプの雰囲気を察知したのでスルーしていた。
実際あんまり観ないタイプの映画、というかアニメだったけど、結構おもしろかった。ふだんはステイサムかキアヌが暴れる映画しか観てないので(誇張)。
単純な情報量はわりと多い方なんだけど、ここまで理解しておけばいいですよ、主要人物はここまでですよ、の提示がわりと早かったので140分でVR・ファーストコンタクト・e-sports・DTM・ライブ・etc……といろいろなジャンル詰めこんでやってたけど観てても疲れはしない。つくりが丁寧! このいい意味でのジャンク感はSSSS.GRIDMANとかサマーウォーズとかが近いんじゃないかなあ。テーマそこなの!? とは思ったけど。
とはいえ激MOBAアンチ激Apexアンチなのもあってゲームパート長すぎないか? とは思った。抜いたら抜いたで最近の新海誠作品みたいなMV映画になるのでそれはそれで……というところだけど。
ただ、Tell Your World流れなかったのはかなり残念かなあ。EDで流れてもよかったと思う。
おじばっか観てる気がするけど、中〜高校生くらいがちゃんと観るべきなんじゃねえの、と思う(無邪気に勧めていいかっていうと全然そんなことはないんだけど。ある意味めちゃくちゃ残酷な話ではあるので。でも若い人はこういうのちゃんと食って拗らせたほうがいい)。そういう意味でいうと映画館でもやったのはめっちゃいいはなし。
とはいえ映画館で観るべきか? は微妙なラインだと思っていて、音響的には映画館がよさそうだけど、画面や構成はわりと配信向けに作られている感じがする。一本の映画っていうよりはアニメの総集編を映画館向けに編集しました、という雰囲気。よってやや描写不足・中弛みなところもあったように思う。迷ってるひとはNetflixで一度観て、2回目以降映画館がいいかも。配信でストーリー追って、デカい画面で細部を追う感じ。
感想ここまで。
以下ネタバレあります。
なんかフニャフニャした感想しか書いてねえじゃねえの、と思った人、そのとおり。
なぜか?
想定世代ではあったけど想定ユーザではなかった。かなしいかなメインストリームをあんまり通ってなかった現実を突き付けられてしまった。まあこれは受け取り側の問題です。普通にそのあたりの文脈抜きで見てもおもしろかったのでヨシ。
で、こっちのほうが重症で、設定開示パートを真剣に受け止めすぎたせいで、これはもう一捻りあってから終わるな? と思ってたらその直後に映画が終わり、あれ? と思いながら映画館を出た。これにより致命的な消化不良を起こしている。これがなければもうちょっと素直に咀嚼してヤッチョが〜乃依が〜しか言わないバケモノでいられたのに。
もちろん作品側は悪くなくて、そこは本題じゃないですよ、というエクスキューズは十分にあった。受け取り側の問題です。
前述した一捻りというのは、時間遡行というギミックが提示されたことで、それを使って
- 時間遡行に失敗しない
- 月に帰らせない
のどちらかを実現させることを期待していたわけです。
これは設定開示パートでヤチヨ(以下、月に帰った時点以降のかぐやをすべてヤチヨとする)から開示された
- (少なくとも)8000年前〜作中のある時点まではヤチヨ自身の観測もしくは決定論的解釈によって閉じている
- ヤチヨは現在から+約60年後までを部分的に観測している
を踏まえると、本編のタイムラインは+約60年後までは最低限確定されており覆すことは一見不可能っぽく見える。これには1,2のどちらも作中で開示されている情報のみだとヤチヨの主観に過ぎないのでなんぼでもひっくり返しようがある、という抜け道がある。あったけど、話としては普通にヤチヨの仮説を採用して進行していったので、とくにひっくり返すことなくヌルっと終わってしまった。
「過去改変はできないか意味ないよ」、みたいな話をどっかで入れといてほしかったなあという気持ちはありつつ、作品の雰囲気から意図的に避けているフシも感じられた。ツクヨミまわりとか仮想通貨まわり月まわりとか、そういうもの! で終わらせてたし、時間まわりだけガッチガチに描写したらいきなり雰囲気変わっておかしくなりそうではある。そうでなくてもここ触っちゃったら現在の出来事ってなんだったんだっけ? とか、ヤチヨはどうなっちゃうの? とか、そのへんの話にもなるから。
それでも、主人公が徐々に「そうあらねばならない」に対してできることを探して対抗するようになっていった話が、最後の最後に受容で終わっちゃうのはなんだかなあ、という気持ち。これが大学生とか社会人の話ならそれはそれで綺麗な終わり方だと思うけど。
まあでも金と才能と技術と夢とを手にしたのであれば現状の延長ではなく根本に立ち向かってほしいのであった‥…(完)
あまりにもゼロ〜10年代の重力に魂を引かれすぎている。
おまけ・観ていたときによぎった作品リスト: